新しい生活の始まりは、とても新鮮で
結婚して、主人の家で同居するようになって、最初は毎日が本当に新鮮でした。
洗濯や朝ごはんの用意など、家のことを自分がやってあげられることが嬉しくて。
小さい頃、お母さんに憧れていた気持ちが、自然とそういう行動に結びついていたのかもしれません。
今まで祖母にしてもらっていたことを、今度は自分がやる。
「お嫁さんになったんだなあ」って、実感が湧いてきて、ワクワクしながら毎日を過ごしていました。
にぎやかな親戚づきあいに、びっくり
そして驚いたのが、親戚の多さ。
うちの実家は、父の兄弟だけで、しかも少人数。年に一度、親戚が集まれば多いほうでした。
でも、主人の家は正反対。
いとこや親戚が頻繁に集まって、お正月や誕生日には大人数でご飯を囲む。
「すごいなあ、こんな世界があるんだ」って最初は本当に驚きました。
それでも、美味しい料理に囲まれて、「私もこの家族の一員なんだ」と思うと、どこか嬉しさも感じていました。
でも、ふと感じる「違和感」
そんな中で、ふとした瞬間に感じた違和感。
同世代の友達は、夫婦2人だけで夜に飲みに行ったり、ワインとチーズでゆっくり晩酌したり…。
「いいなあ、そういうのも素敵だな」って思ってしまった自分がいました。
一方で私は、毎日バタバタ。
お母さんが夕食を作っていると「私も何かしなくちゃ」と、自然と体が動いてしまう。
お風呂の順番、片付け、配膳…何かにいつも追われている感じでした。
「こんなもんか」と思いながらも、心のどこかで「もっと自由に2人で過ごしたかったな」って、思っていたのかもしれません。
いちばん大変だったのは、“気遣い”でした
何が一番大変だったかって、やっぱり“人前での立ち振る舞い”だったと思います。
お正月や誕生日会など、親戚が集まる時は特に緊張。
夫の兄弟は男兄弟が多くて、集まればとてもにぎやかで…。
子どもたちへのプレゼントの準備なども、毎回のこととなると、やっぱりプレッシャーでした。
「私は私じゃなくなっていた」
私は母親がいない家庭で育ちました。
でも祖母がとても大切にしてくれて、好きな時間に寝て、好きな時間に起きて、ご飯はいつも用意されていて…
そんな自由な生活を送ってきた私が、結婚して一変。
“気を使うこと”が日常になって、自分の意思や気持ちを後回しにすることが増えていきました。
夫に対しては、「やってあげたい」という気持ちで頑張れた。
でも、その先にいる“親”や“親戚”となると、ただの「尽くす人」になってしまった気がして。
それが幸せかと言われると、正直なところ、そうは思えませんでした。
「絶対に離婚はしない」そう決めていた
でも私は、「絶対に離婚はしない」って決めていました。
これから子どもを授かりたいと思っていたし、自分が味わってきた寂しさや葛藤を、子どもには絶対にさせたくなかった。
だからこそ、どんなに辛くても「ここでやっていく」と決めて、必死に頑張ってきました。
おわりに
同居生活は、楽しいことばかりじゃない。
でも、いろんな感情を経験してきたからこそ、今の私がいるんだと思います。
これからも、少しずつ、自分の思いをここに書きながら整理していけたらと思っています。