敷地内同居の落とし穴。家が別でも“同居”だった話

敷地内同居の落とし穴。家が別でも“同居”だった話

「家が2つあるなら大丈夫でしょ?」
敷地内同居を始める前、私もそう思っていました。でも、生活してみると想像以上に“距離の近さ”を感じる日々…。これは、私が経験した「敷地内同居のリアルな真実」です。

最初は安心していた「離れ」の存在

付き合っていた頃から、夫が農家の長男であることは知っていました。だから「いつかは同居になるのかな…」と、心のどこかで覚悟していたんです。

でも、初めて彼の実家を訪れた時、敷地内に母屋と離れがあったんです。
「家が別なら、いわゆる“同居”とは違うかも?」と、少し安心したのを覚えています。

生活が始まって気づいたこと

結婚後、私たち夫婦は離れで生活を始めました。
でも、すぐに問題が出てきました。

例えばお風呂。離れの浴室が狭くて使いづらく、自然と母屋のお風呂を使うことに。
そしてもう一つ、避けて通れなかったのが食事です。

「どうするの?」
そんな空気を感じた矢先、義父から切り出されました。
“同じにしようか”というような提案。

私は一瞬ためらいながらも、「一緒で…」と答えてしまったんです。

断れなかった、あのときの私

義父のほっとしたような表情は、今でも覚えています。
当時は「気に入られたい」「うまくやりたい」一心でした。

でも今なら、“あのとき断っておけばよかった”と、はっきり思います。
あの空気感、選択を任されたように見せて、実は誘導されていたのかもしれません。

結局「家が別」でも同居だった

生活が始まると、母屋で食事・お風呂・朝ごはんまで一緒
離れに戻れるのは20時過ぎ。自分たちだけの時間はほとんどありませんでした。

子どもが生まれてからは、確かに助かることもありました。
食事を作ってもらえるし、お風呂の世話もしてくれる。

でも、私が一番欲しかったのは「誰にも気を使わずに過ごせる、プライベートな時間」だったんです。

外からは見えにくい“圧”

敷地内同居は一見、良いとこ取りのように見えるかもしれません。

でも実際には、外食も気を遣うし、小姑が突然来たり甥っ子姪っ子の面倒をみることも

義実家との距離が近いからこそ、気を抜けない毎日が続きます。

これから同居を考える方へ

「敷地内同居だから、そこまで大変じゃないでしょ?」
そんな風に思っている方がいたら、ぜひ立ち止まって考えてほしい。

家が別でも、生活の中で共有することが多ければ、それはもう立派な“同居”です。
自分の時間を守ること、人としての距離感を保つこと。
それを大切にできる環境かどうか、見極めてから決めてくださいね。

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